2017年05月30日

解雇の金銭解決

こんにちは。
また暑い日が続いています。熱中症にならないよう
気をつけましょう。

さて、今日の話題はこちら。
「解雇の金銭解決制度 労政審でさらに検討 厚労省が報告書」
(毎日新聞)

裁判で「解雇無効」とされた事案について、企業側が一定の
金銭を払えば解雇できるようにする、という制度が検討されています。
いわゆる“解決金”“示談金”を払うから、職場復帰ではなく辞めて
もらう、ということです。

実際、解雇無効とされたところで、元の職場に戻るのは容易では
ありませんし、これまではそういった場合にどう決着をつけるかという
道しるべがありませんでした。
その意味では、双方が合意するための道筋が確立されるのはいいことだと
私は考えます。

労働者側は「リストラが横行する」「金を払えば解雇できると考える
企業が増える」と反対しているとのことですが、会社にとって利益に
ならない(あるいは損害を与える)社員をいつまでも雇い続けることは
企業もできないわけです。

日本の雇用慣習では、「解雇」のハードルが非常に高い。
そしてそれが企業にとっては、「正社員」を雇わない・雇いたくない
大きな理由になっています。無期雇用の正社員をとることは企業に
とって莫大なリスクを背負うということになってしまっているのです。

もちろん、企業側が暴走しないよう、きちんとしたルールを作ることが
必要ですが、終身雇用だけがすべてではない、新しい労働環境を作って
いくうえでは、これから考えていかなければならない仕組みだと言える
のではないでしょうか。





posted by 杉山社労士 at 10:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2017年05月25日

休み方改革?

こんにちは!
数日の間に夏がきたり肌寒くなったり、忙しい気候ですね。
マスクをしている人もよく見かけるような気がします。
体調をくずさないようお気をつけください。

さて、政府はまた突然、突拍子もないことを言い出しました。
「キッズウィーク」というらしいですが、学校の夏休みなどの
一部を他の時期に移して、子供も大人も一緒に休めるように
しよう、ということです。それも地域ごとに時期を設定して、
その間に有給休暇の取得など、働いている人が休めるように
企業に“強く”働きかけるとのことです。

「休み方改革」という趣旨は分かりますし、社労士として、方向性に
反対するものではありません。
長期休暇を分散させるというのも必要なことだと感じています。
しかしながら、この方策で果たして現実的に動くのでしょうか。
サービス業はどうなるのか。子供が休みでも親が休めない家庭は
どうするのか。
プレミアムフライデーと同じく、福祉・介護業界には縁のない話の
ような気もします。

制度という枠を作り、その中で動かそうとする限り、おそらく
本当の意味での「休み方改革」は難しいでしょう。
もっと根本的な、意識や考え方の部分から変えていくような
働きかけをしていかないと、現実の社会はそうそう変わるものでは
ないと思います。

政府は来月から具体的な検討を始めるようです。
議論の行く末に注目したいと思います。




posted by 杉山社労士 at 14:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2017年04月23日

労働生産性

こんにちは。
すっかり春らしくなり、長野市内の桜ももう散り始めていますね。
先週は中南信へ行く機会が多かったのですが、どこへ行っても
満開の花が楽しめました。
明日は小谷村へ行くのですが、あちらの桜はまだこれからでしょうか。
長野県は桜を長く楽しむことができていいですね。

さて、今年度の雇用関係助成金については、いろいろな改正が
行われ、ようやくHPやリーフレットなどが出そろったようです。
特筆すべきは「生産性要件」というもので、人材育成、職場環境改善
などに関する助成金にはほとんどこれが付け加えられています。

簡単に言ってしまえば、「付加価値(労働生産性)を高めて、効率よく
業務を推進できるようになった企業には、助成金額を上乗せしますよ」と
いうものです。
たとえば従来の助成額が30万円であった助成金が、27万円に減額され
ており、その代わりに「生産性要件」を満たせば33万円受給できますよ、
というような形になっているのです。

生産性の具体的な計算方法などはこちらをご覧いただければと
思いますが、労働力人口が減少するなか、生産性(=労働者一人あたり
が生み出す価値)を高めていくことが最重要課題だという、国の考え方の
あらわれと言えます。

ただ、この要件は、福祉業界にとっては非常に不利だと思われます。
施設・事業所には「人員配置基準」が定められており、労働者を減らして
効率よく運営する、ということはそう簡単にはできません。
また利益重視の運営はサービスの質の低下や、事故などのリスクにも
つながります。

製造業や小売業など、モノを扱う企業は努力する余地があるかも
しれませんが、福祉業界で労働生産性を言われるとちょっと…というのが
私の率直な気持ちです。
国ももう少し考えてから制度設計をしてもらいたいものだと思うのですが
いかがでしょうか。





posted by 杉山社労士 at 16:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2017年03月21日

働き方改革実行計画

こんにちは!
暖かい日が続いて、もう春だと思っていたら、今日は一転
冷たい雨の一日です。毎年この時期になると、三寒四温と
いうのは本当だなぁと感心してしまいます。

さて、政治がらみでいろいろな話題・問題が出てきて
少し影をひそめていましたが、働き方改革の動きも慌ただしく
なっています。

第9回の「働き方改革実現会議」が3月17日に開催され、
「時間外労働の上限規制の政労使提案」(月45時間、年360時間
ただし単月では100時間の特例あり)が示されるとともに、
「働き方改革実行計画」の骨子案も提示されました。
政府はこの実行計画を3月中に出すこととしており、急ピッチで
作業が進められているものと思われます。

骨子案では、同一労働同一賃金の議論や、残業の上限規制のほか、
柔軟な働き方(テレワークや兼業・副業など)、子育て・介護と
仕事の両立、外国人材の受け入れまで、労働環境に関する幅広い
課題が取り上げられています。
難問が山積みの労働問題ですが、「実行計画」にどこまで
具体的に盛り込まれてくるか注目したいところです。

「働き方改革実現会議」のHPはこちら




posted by 杉山社労士 at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2017年01月24日

新たな処遇改善加算

おはようございます。また雪の朝です。
雪かきにも慣れてきた(?)とはいえ、もう勘弁して
ほしいところですね。

さて、先日、厚労省は社会保障審議会介護給付費分科会に
おいて、29年度介護報酬の臨時改定を行い、介護職員処遇改善
加算に1万円を加算する改定案を了承しました。

これは、現在の処遇改善加算Tの要件に加え、「経験もしくは
資格などに応じて昇給する仕組み、または、一定の基準に基づき
定期に昇給を判定する仕組み」を設けている場合に加算される
というものになるようです。

具体的な要件や申請様式はまだ示されていませんが、これまで
「キャリアパスを作ってステップアップの道筋を明確にする」
ことが求められていたのに加え、今回「それに沿ってしっかりと
給与を上げていく仕組みを確立しなさい」ということだと思われます。
要は、キャリアパスが絵に描いた餅にならないよう、ちゃんと
実行性をもたせてね、ということです。

処遇改善加算をしっかり取って、職員の給与に反映させていることは
事業所の魅力の一つになります。
ぜひキャリアパスを活用し、新たな加算も取れるように体制整備を
していきましょう。




posted by 杉山社労士 at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2016年11月13日

社労士試験の合格発表

こんにちは。
めずらしく日曜日のブログ更新です。
ここ数日は晴天が続いて気持ちがいいですね。

さて、11月11日は「介護の日」ということで、いろいろな
催しや会合が開かれたようです。
「〇〇の日」がたくさんある日なので、なかなか目立たなくて
残念なのですが、ニュースでも報道されるような記念日に
なってほしいものですね。(「長野県きのこの日」もいいです
けど…)

実は今年の11月11日は、社労士試験の合格発表の日でも
ありました。
昨年は2.6%という驚異の合格率だったのですが、今年は4.4%。
去年に続き、かなり低い合格率となりました。

社労士が供給過多だということなのか、間口を狭くして質を向上
させたいという意図なのか、いずれにしても、これから挑戦する方
にとっては厳しい数字という気がします。
資格保有者としては、よりいっそう気を引き締めて仕事にあたらな
ければいけませんね。




posted by 杉山社労士 at 11:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2016年11月07日

新しい助成金

おはようございます!
朝晩の冷え込みが厳しいですね。
起きるのがツラい季節になりました。
そろそろタイヤも交換しなきゃいけないし、
年賀状のことも考えなきゃいけないし、年末に
向けて慌ただしくなる時期です。

今月の労務ナビにも書きましたが、厚労省は補正予算で
助成金を新設・拡充し、その中で非常に注目されている
のが「65歳超雇用推進助成金」です。
詳しくは労務ナビ厚労省HPをご覧いただきたいと
思いますが、65歳に定年を引き上げると100万円など、
なかなか大きい額の助成金となっています。

国はすでに、年金支給開始年齢を66歳以上にすることを
視野に入れています。おそらく、遠くない時期にそうした
改正が行われ、併せてその年齢までの雇用義務も法制化
されていくでしょう。
企業・会社のさまざまな慣習やルールを、どんどん変えて
いかなければならない時代に突入しています。

逆に言えば、そういう流れに対応できる柔軟性をもった
企業が生き残っていくとも言えます。
私自身、最近いろんなところで、「頭をやわらかく」とか
「柔軟な発想で」なんてことをお話ししています。
「しなやかさ」「やわらかさ」がこれからの時代を考える
ひとつのキーワードなのかもしれません。



posted by 杉山社労士 at 09:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2016年10月14日

年金制度改革

こんにちは。
ここへきて急に寒くなりました。こたつやストーブが
ほしいところですが、今のところまだ我慢しています。

ありがたいことに、いろいろなところから講師やアドバイザーの
ご依頼をいただき、あちこち飛び回りながら、資料をどうしようか、
どんな話をしようか、と考える日々です。
なかなか落ち着いて事務所にいることがない毎日ですが、
今日は久しぶりにパソコンに向かうことができました。

国会では年金制度改革の議論が紛糾しているようですね。
全体の賃金が下がっているのであれば、それに合わせて支給額を下げる
という案に野党は反発しているとのことですが、将来にわたって
年金制度を維持するためには仕方ない、という政府の言い分も
もっともです。

私の実感では、いま働き盛りの世代以下の多くの人が、「年金なんて
将来もらえるかどうかわからない」という感覚をもっているように
思います。
誰もが将来について「漠然とした不安」を抱いている、そんな空気を
感じます。

国のほうではおそらく大変なデータや最新技術を駆使して、推計したり
シミュレーションをしているのだと思いますが、我々にもわかるような
形で「何がどうなるとどうなる」「だから今こうする必要がある」という
ことを示してもらいたいものです。



posted by 杉山社労士 at 10:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2016年10月04日

これからの働き方

こんにちは。
早くも10月に入り、今年度も下半期に突入しました。
10、11月はイベントが多い時期でもあり、各種の研修会
などもたくさんあるため、私も各地を飛び回っている
毎日です。

さて、先ごろから話題になっている配偶者控除の見直しに
ついて、国は「廃止は見送る」という方向になってきたようです。
配偶者控除を廃止して「夫婦控除」を設けるのは今後の課題として、
配偶者控除の枠を見直すということになりそうです。

報道によれば、現在103万円の年収上限を150万円程度に
引き上げ、控除を受けられる人を増やす、すなわち103万円と
いわずもっと働いてくださいね、ということになりそうです。
そのぶん税収が減るので、それは高所得世帯からいただきましょう
と考えられている様子。

働ける状態・環境にありながら働いていない人に、なるべく
社会に出てもらうというのは、私は賛成です。
しかしながら、私の実感では、103万円の税金控除よりも、
現在130万円の社会保険の扶養の範囲で働きたい(手取りを
減らしたくない)と考えて調整している世帯が多いように思います。
そちらは今後、年収106万円が上限になっていき、社会保険と
手取りの問題に多くの世帯が直面するでしょう。

はっきり言って、何がトクで何が損か、という考え方ではもう
答えは出ないと思います。
それよりも、「何のために働くのか」「どんな生活・家庭・仕事
のあり方を求めるのか」という、それぞれの価値観の問題に
なっていくような気がします。
「働き方改革」というのは、一人ひとりの「意識改革」であり
「価値観改革」であるといえるのではないでしょうか。




posted by 杉山社労士 at 15:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報

2016年09月29日

働き方改革

こんにちは。
天気のよくない日が続いています。
太陽を長い間見ないと、人間の心身にも影響が
出るらしいですね。
さわやかな秋晴れが恋しい毎日です。

さて、政府は「働き方改革実現会議」の初めての会合を
9月27日に開きました。
現政権が最重要事項と位置付ける「働き方改革」ですが、
争点となる大きなテーマは「同一労働同一賃金」と
「長時間労働の抑制」だとされています。

このブログでも何度か取り上げた「同一労働同一賃金」は
勉強すればするほど、様々な要素がからみあった難しい問題
だとわかります。
政府は年内にもガイドラインを策定するということのようですが、
どこまで具体的で実行性のあるものを示せるのか、注目すべき
ところです。

長時間労働についても、残業時間の上限規制をどうするのか、
規制対象外とする業種を作るのか、また、インターバル規制と
いわれる「勤務と勤務の間の休息時間」を設けるのか、
どれも賛否両論の難しい問題です。

しかし一連の動きをみていて思うのは、「働き方改革」を国が
主導しなければならなくさせている、企業や経営者の意識・体質が
一番の問題だということです。
「そんなこと国から言われるまでもない。社員の健康や生活は
自社で守る」
そんな企業がもっとあればいいのになぁと思う次第です。



posted by 杉山社労士 at 17:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 労働関係情報